大学生のころ、バイトで知り合った友達と3人で、ルームシェアをしていた。
そのうちの1人のTは、同じ大学で、
法学部なのになぜかパソコンに強くて、ウェブサイトをチョチョイッと作ったりしていた。
夕飯を食べながら「こんなウェブサイト作ったら面白いよなー」と話していたら、
次の日には「ちょっと作ってみたんだけど」という感じでほぼ出来上がっている(!)という具合で、
全くそういう方面が苦手な自分からすれば、魔法使いのようだった。
…なんでこんな話を急にしているかというと、最近、自分でもプログラミングの勉強を始めたからだ。
プログラミングをやっていると、ものすごく色んなことが見えてくる。
とにかく未知の世界なので、最初は全く分からない。
「分からない言葉が出てきて、それをググってでてきたページを読むと、
今度はその説明に出てくる言葉が分からない」という、
無限に続くかに見える「分からない」ループ・・・
これはツラい。
中学1年生のころ、全然英語が分からなかったときのことを思い出した。
たとえば He plays chess. という文で、
「なぜplayにsがつくのか分からない」ので説明を見ると、
「三単現のときは動詞にはsをつけるから」と書かれている。
今度は「三単現」が分からなくて、その説明を探すと、
「三人称・単数・現在形」と出てきて、この「三人称」あたりでもう嫌になってくる…という、
あのときの「分からん…」という気持ちを、プログラミングの勉強のおかげで強く思い出すことができている。
だいたい、He plays chess. というとき、実際には、
これを自然に話している人は頭の中で毎回「三単現だから、この文ではsをつけるぞ」と意識したりはしていない。
ただ、今までに He writes...とかHe talks...とかHe sings...とか、
そういう文を山のように作り出してきたから、
playを使うときでも反射的にHe plays...と自然と出てくる、というのが実態に近い気がする。
でも、これを他人に説明するとなると、「Heとくれば、playsだから」だけでは理解してもらえるはずがないので、
「三単現というルールがあって…」と、言葉を尽くして説明することになる。
プログラミングをやっていると、こういう、
「この説明は、プログラミングの基礎が分かっていて、言葉を読んだだけでイメージが大まかに浮かぶ人にとっては簡単な話なんだろうな…
でも、初心者の自分にとっては、読んでも読んでも、よく分からん…」
という事象がものすごく多く発生してくる。
そのこと自体が、人に何か教えるっていう仕事をさせてもらっている自分にとっては、有益な経験だ。
そして面白いことに、ちょこちょこ勉強を続けていると、
じわじわ、今までよく分からなかった言葉のイメージが頭の中に沸くようになってきて、
少しずつ説明が「分かる」と感じられるようになってくる。
自分がもっているボキャブラリーの中に、新しい単語が加入してきて、
最初は異物でしかなかったのが、だんだん意味が馴染んできて、
さらに自分で話すときにも使える言葉になってくるというのがとても面白い。
英語の勉強では、
単に意味が分かる言葉を『認識語彙』、
もっと進んで自分で使いこなせる言葉を『運用語彙』と呼ぶけど、
まさにそうやって自分の世界が広がっていくような感触があって嬉しい。
ちなみに、今月末にTが大阪に遊びにくるので、そのときにまた色々と教えてもらおうと思う。
塾にもそういう分野に興味があるメンバーがいるので、もし時間が合えば塾で話をしてもらうのも面白いだろうな…
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こちらは、高3メンバーの、授業前のディナータイム。
ハンバーグにサラダにライス、そして、みそ汁…
みそ汁のお椀があると、急激に「お家でご飯を食べてる感」が出ていて笑ってしまった。
(サラダのブームは今も続いています。)
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お菓子やジュースの差し入れをたくさんいただいています。
みんなで喜んでいただいています。ありがとうございます!!!