3年生の子が大きい封筒をもっていたので、何の封筒か尋ねてみると、奨学金の案内だった。
Jeffも大学時代は奨学金を借りていた。
奨学金といっても色んな種類があるんだけど、Jeffが借りていたのは、利息を付けてきっちり返済するタイプ。
大学生の間は奨学金が振り込まれて、それを大人になってから返済していくということで、
これは言わば、大学生の間に必要なお金を、未来の自分から借りているようなものだ。
というわけで社会人になってから、長い間、基本的には一定の金額を毎月返済してきたんだけど、
ゆっくり返すほど、元金もなかなか減らないから、利息も多めに払うことになる。
仕方ないか…と思っていたものの、やはり今後ずっと払うことになる利息を考えるともったいないので、このたび残額をまとめて返済することにした。
それで、「やったーこれでスッキリしたー」と思って大学時代の友人(経済学部)にこの話をしたんだけど、
すると「金利情勢的には返さない方が得では?」という返事が。
「え…そんなことある? だって、もう利息払わなくて済むんだよ、どう考えたって長期的にはさっさと返済した方が得なんじゃ…」
と思いたくなるんだけど、相手は経済学部。
うーん、じゃあやっぱり損なのかも…。
さて、なぜ一括返済しない方が得なのか、分かりますか…?
ここで、話を分かりやすくするために、「返済すべき残額が230万円」で「年間の利息が1%」だったとしよう。
で、「毎月2万円ずつ返済する」とすれば、およそ10年かけて最終的には約242万円払うことになる。
(⇩AIに手伝ってもらって計算しました)
つまり、12万円が利息でとられるということ。
これだけ見ると、「じゃあ今すぐ230万円を返済すれば、12万円の利息は払わなくて済むから、やっぱり得してる」と思うよね。
けど、経済学部の見方は違う。
「その230万円を、返済ではなく、国債などの購入にあてると?」と考えてみよう。
またAIにお願いして計算してもらおう:
「230万円で2.5%利回りの10年物国債を買った場合、最終的にいくら手に入るか計算して」
→すると、税金を引かれた上での最終的な総額は「2,758,200円」になるらしい。
つまり、ここから230万円を引いて、利益は約46万円。
まとめると、
【A】奨学金230万円を一括返済する
→利息の12万円を払わなくて済む
【B】奨学金は今のまま毎月の収入から返して(→最終的に12万円の利息を支払う)、230万円は国債の購入にあてる
→大まかに「46万円-12万円 = 34万円 得する」
ザックリ、こういうこと。
もちろん、奨学金を一括返済した場合、『毎月の収入から返済する2万円』という負担がなくなるので、これを上手く活用すれば、必ずしも34万円もの差がつくとは限らない点には注意が必要なんだけど、
それにしても、「借金なんて、早く返せばそれだけ得でしょ」という枠組みだけで考えていると、この差はなかなか見えてこないよね。
他方でこれは、「ファイナンス」という分野を勉強している人からすれば、当然の視点ともいえる。
「絶対こうだ」と自分が思っていても、それは自分にとっての枠組みの中でそう見えているだけで、違う観点をもった人の助けがあれば、別の道が見えてくることもある。
…っていうのを感じた出来事でした。
…まあ、結局「もう申込の手続きもしちゃったし、スッキリしたいからやっぱ奨学金は一括返済するわー」が今回のJeffの結論なんだけど…。
これまでも奨学金の返済でたくさん(?)利息を払ってきたけど、まあそれは、未来の学生の子たちに貸与される奨学金の原資になると思えば、ポジティブにも捉えられる。
そうやって役立てられていますように…。














