TOEFL iBT という英語のテストがある。
この「トフル」と、それから IELTS (アイエルツ) というのが、海外の大学に留学したい人が受ける代表的なテストで、
前者はアメリカ、後者はイギリスの機関が運営している。
それで、このTOEFL iBTが、今年の1月にリニューアルされた。
Jeffは以前に118点のスコアをとっていて、本当は120点満点をとっておかなきゃなーと思いつつ、最近は受けていない(うぅ...ちなみにハーバード大学のビジネススクールに出願する人がとっておきたいスコアの目安が109以上)。
が、今回かなり大幅にテスト内容が変わったので、久しぶりに受けてみるかと思ってテストの中身をチェックしているんだけど、
面白いのが、「スピーキング」セクションの序盤の問題。
Listen and Repeat という名前がついていて、
要は耳で聞き取った英語を、そのままマイクに向かって繰り返すだけ。
たとえば
Let's begin today's math lesson.
というセリフを聞いて(※文字では表示されない)、それをそのままリピートする。
「え・・・ めっちゃ簡単やん」と思った、そこのあなた。
Jeffもそう思っていた。
でも。進むにつれて、だんだん語数が多くなっていく。
↓このぐらい。(これで14語)
Don't forget to submit your homework assignments before you leave the classroom this afternoon.
こうなると、けっこう難しい。
試しに、一度だけ読んで、目をつぶってリピートしてみてほしい。
苦戦する人も多いんじゃないかと思う。
こうなると、英文をチャンクで捉えないと難しくなってくる。
チャンク (chunk) は、辞書では「大きな塊」などと書かれているけど、要は「カタマリ」で文を把握するということ。
たとえば
おはよう、今日は寒いから室内で遊ぼう。
という文なら、おおまかに3つのチャンクで捉えられるよね。
◆おはよう
◆今日は寒いから
◆室内で遊ぼう
このそれぞれを、1つのかたまり(チャンク)として認識できれば、この10文字以上ある文は、頭の中では「3つ」の情報量で覚えておける。
これを
おはよう/今日は/寒いから/室内で/遊ぼう
と分けて把握してもいいわけだけど、
こうなると「5つ」の情報量になってしまって、途端に脳への負荷が上がってしまう。
逆に、日本語に慣れ親しんだ人なら、
「おはよう、今日は寒いから室内で遊ぼう」
ごと、1つの大きなカタマリとして認識して、声に出して繰り返すのもそんなに難しくないんじゃないだろうか。
じゃあ、これをさっきの英文で見てみよう。
◆Don't forget to submit your homework assignments
◆before you leave the classroom
◆this afternoon
と3つのチャンクで認識できれば、3つの情報量で済む。
「いや、1つめのチャンク、長くない?」と思うだろうけど、
仮に日本語でやってみよう。
今日の午後、教室を出る前に、宿題を提出するのを忘れないでね
・・・これを3つのカタマリで認識するのって、そんなに難しくないよね。
それはおそらく、あなたが日本語を流暢に話せるからだろう。
英語も同様で、英語に慣れ親しんでいる度合いが深まるほど、
1つのカタマリとして認識可能な語数が大きくなっていくんだと思う。
そう考えていくと、この Listen and Repeat 問題、「ただの記憶力テストじゃん」とも言えなくなってくる。(とはいえ、記憶力が良い人の方が有利なのは間違いないと思うけど…。)
ちなみにチャンクという概念はリスニングでも使えて、
耳から入ってきた英文を、長いカタマリごとに理解できる人の方が、
よりすんなりと「内容が頭に入ってくる」だろう。
もちろん、一朝一夕ですぐ身につく力ではない。
英語を「なめらかに読んだり」「スイスイと聞き取ったり」「ペラペラ話したり」…、これらは「知識」ではなく「技能(スキル)」だから、
スポーツの動き等と一緒で、練習が必要になる。
そして一般に、練習量に比例してスキルは上達していく。
英語を得意になりたい人。どんどんトレーニングしていこう。