2019年11月22日金曜日
Speakingレッスン
今月初頭の、「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送るという文科省の発表があって以来、スピーキングのトレーニングについて頭をひねっていた。(長い名前なので、以下"システム"と呼びます。)
改めて、この"システム"というのは、英検・TOEFL等の英語テストを受験すれば、その成績を入試でも使えるように、大学側とそのスコアを共有できる(その使い方は各大学が決定する)というシステムだった。これを、現在の高校2年生の大学入試から導入する予定になっていたのが、今月初めに電撃的に「延期」が決定。
来年度の英検(S-CBT)の事前予約をしていた高2の子も多かったので、「どうなるの?」という不安定な状態が続いていた。(ちなみに、英検S-CBTに関しては、予定通り受験する or 返金してもらう のどちらかを選べるようになりました。詳細は英検のページで確認できます(PDFファイルが開きます)。)
~~~~~
それで、塾でも、ReadingやListeningはこれまで通り力を入れていくし、Writingも授業で扱う&希望者はさらに練習できるように"100"という100問ノック練習ができる教材を用意している(書いてくれた分は全て1on1で添削する。今のところ100問終わった子はまだいない。いつか『100問じゃ足りひん』という子に登場してほしい…)。
一方のSpeakingは、英検などの試験前には全員1on1で練習をする(今回の第3回検定で受験した子は全員合格していた。おめでとう!)し、たまに希望者の子たちと英語で話す時間を作ったりしているが、どうしても普段は1人1人の練習時間は限られてしまう。"システム"も導入が延期になったし、正直、スピーキングに時間を割くことには少し弱気になりかけていたんだけど、生徒のみんなと話すと、「英語を話せるようになりたい」という声は定期的に聞こえてくる。『使える英語』を目指す以上は、Speakingもやった方が良いし、それにこの塾では、そもそも"システム"導入が発表されるよりも前の2015年4月から、4技能クラスをスタートさせていた(当時の名前は"TOEFLクラス"だった)。
この塾の英語面での目標は、『大学受験の英語』&『その先の、将来使うための英語』の両方をトレーニングすることなので、もちろん前者(→ReadingやListeningがメイン)はなおざりにはできない。実際、高3になると受験モード全開なので、多くの子たちがスピーキングそっちのけで「和訳見てください」「この記述問題、この答えなら何点ぐらい入る?」みたいな質問が殺到する。だから、一方で高3に京大のガチガチの和訳問題を教えながら、他方で高1に「間違ってもいいからどんどん声出していこ!」みたいなクラスをしていたりする。
他教科の勉強もある&学校行事でも先頭に立つゆえに忙しすぎる高3はそうなるものだとして(もちろん大学生になったらまた留学生の友達を作ったり海外に行ったりして違う方面から英語力を鍛えてほしいんだけど)、高1・2の間は、そこまで受験にとらわれすぎずに英語力を伸ばしやすい期間だ。
~~~~~
そんなわけで、昨日は実験的に、4技能クラスの一部で、オンライン・スピーキング授業を取り入れてみた。
実は自分も、大学生の頃、
あるオンライン英会話の会社でアルバイトをしていたことがある(フィリピンでの現地研修にもあつかましく連れていってもらって、実際にどういう人たちが講師として活躍しているのかとか、現地オフィスはどういう様子なのか等も全て見せてもらった)。
昨日は予告なしでスタートしたので、終わってみて「めっちゃ疲れた」子、緊張でヘトヘトになった子もいたが、「楽しかった!」「次はいつ?」という声もあって、どちらにせよスピーキングどっぷりの時間でみんな成長してくれたと思う。
自分自身も、今でもTOEFLやIELTSのライティング問題は定期的に自分で書いてトレーニングしているし、スピーキングもネイティブと時間をとってディスカッションしたりおしゃべりしたりしている。(ReadingやListeningは、授業を行うだけでなく、ニュース・本・ドラマ等々で日常生活で自動的に量は確保できるけど、WritingやSpeakingは意識的に取り入れないと勘が鈍ってしまう。)だから、実際にオンラインで遠くにいる人と英語で話すのがどんな感じなのかはよく分かる。ましてまだ高校生。昨日はだいぶ緊張したと思うけど、みんな頑張ってくれた。
このオンラインレッスンの導入については、今はトライアル段階。他にもいくつかアイデアがある。ここから何度か取り入れていって、みんなに一番合った形にしていきたい。(もちろん、英検前の1on1でのスピーキング練習などは今まで通り行います!)
日本でも来年には5Gが導入され(世界ではすでに6Gの競争が始まっているという)、今以上にネットを活用したサービスも増えるだろう。自分が大学生の頃にiPhoneを初めて見たときの衝撃をよく生徒の子たちに話すんだけど、スマホが当然のアイテムという世代からすれば、何が驚きなのか想像しがたいだろう。そんななか、対面でコミュニケーションする自分たちのような空間の良さと、ネットの良さ等も上手く使えるようにしていきたいと思う。
~~~~~
最後に、これは台湾への修学旅行から帰ってきた高2メンバーからのお土産。
おいしくて、一瞬で皿から消えてしまった。ありがとう!!