2024年10月2日水曜日

例題「ノドがカラカラになるパーティ」


高3のクラスでは例年、

共通テスト(以前は"センター試験")の「リーディング」の方は普段は取り上げず、

試験直前のシーズンに演習&アドバイス ... という感じだった。

なんだけど、昔と比べて語数もどんどん増加して難易度が上がっているので、

早めに授業で扱った方が良さそうだということで、

今年はすでに授業中に少しずつ組み込むようにしている。




Jeffが高校生のときは「センター試験」で、当時はまだリスニングもなかった。

「センター試験の英語では200点満点!」というのを自己紹介にも書いているんだけど(あれは嬉しかった)、

当時のJeffが今の「共通テスト」を見たら、その長さに驚愕するだろう。




そのうえ、共通テストの英語(リーディング)はある意味で

"情報処理"の試験みたいになっていて、

それをこなすための集中力・体力も必要なんじゃないかと思う。

イメージを沸かせてもらうために、

去年の共通テストの「追試」を参考に例題を書いてみた(日本語です):




次のブログ記事を読んで、問いに答えなさい。


10/1 (Wed)

明日は公民館の一室を借りてAmyの誕生日パーティをするんだけど、開始は17時。1時間前には鍵を借りて部屋を開けられるから、そこから飾りつけをして、配達ピザを受け取って…と大忙しだなあ。あ、そうだ、ジュースは今日のうちに買って冷蔵庫で冷やしておこう。


10/2 (Thu)

やばい、昨日ジュースを買う予定だったのに、忘れてた!もう16時なのに担当者がいなくて鍵も受け取れていないし。間違ってピザだけ早くも15:30に届いちゃったよ、パーティの時には冷えちゃってるじゃん…。ええとどうしよう、まずはジュース買いに行こうか。いや、自分は飾りつけもやらなきゃだし、Bobに買いに行ってもらおう。


10/3 (Fri)

昨日はさんざんだった。Bobはあの後すぐにジュースを買ってくれたけど、道に迷って公民館に着いたのはなんと18時。そして、担当者が戻ってきたのは16:50で、主役のAmyの方が先に来ちゃって、結局部屋を開けた後は飾りつけを本人に手伝ってもらう始末…。まあ、ピザも冷えてたし、喉も乾いたけど、喜んでくれたから良いか。



問1) 次の1, 3, 4のうち、最初に起こったのはどれ?

問2) 次の1, 2, 5のうち、最後に起こったのはどれ?


1 ジュースを買う

2 鍵を受け取る

3 部屋を飾り付ける

4 ピザを受け取る

5 Amyが到着する






「え、これって英語の試験なの?」と思うかもしれないけど、

本当にこういうタイプの問題が出されている。

(ちなみに答えは、問1が4番・問2が2番。)




要は「出来事が起こった順序を時系列で並び替える」っていう、

情報を整理して把握する力を試したいのかもしれないんだけど、

こういう系統の問題は、やりすぎると単なる「ひっかけ問題」みたいになってしまうリスクがある。

そして、試験だから、パズルみたいに自分のペースで楽しく解くことは許されない。

時間内に、間違わないよう正確に情報処理していかないといけない。

それって英語の試験なんだろうか…

じっくり読む子の英語力が低いとは限らないと思うんだけど、

今の試験は、ある程度の読むスピードが身についていて、

かつ必要な情報を効率よく取捨選択できないと、

良い結果を出すのが厳しくなってしまっている。




というわけで、以前に比べて、共通テストを扱う比重を少し上げるようにしている。

まあ、本質的なことを言えば、

どんな問題が出ても怯(ひる)まない英語力をつける、

っていうのが王道なんだと思う。

英検やTOEFLなどと違って、共通テストは、

問題形式が事前に発表されるわけじゃないので、

いくら対策しても、ページをめくってみれば「何だこれ!」という問題が出ることはある。

(2008年のセンター試験もそうだった。)

それでも、いざ試験が始まったら、やるしかない!



共通テストまであと108日 (!) 

「あと15週間ちょい」と言えば短く思えるけど、

この約100日で、実力はぐいぐいと伸びていく。

英語もさらに得意になっていってほしい。




※上の例題の参考にした、実際の問題を見てみたい人は:

大学入試センター | 令和6年度 追・再試験の問題

↑「リーディング」の第3問B 参照です




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たくさんの差し入れをいただいています。

上の写真はたくさんのクッキー、

下の写真は見ずらいですが、お煎餅(せんべい)の詰め合わせ(&韓国のお菓子)。

とても助かります、Jeffも美味しくいただきました!

いつも気にかけていただき本当にありがたいです。