自分が初めて社会人として入社した会社は、
「終電に間に合って帰れればラッキー」という雰囲気のところだったので、
夜中1時ぐらいに会社を出て、
そのまま先輩に連れられて夜3時ぐらいまでご飯・お酒に行って・・・
というのが普通の環境だった。
思えば、あのころ急激に老けた・そして太ったような気がするのだが、
それにしても今となっては良い経験だったと思っている。
他の会社も経験しているので、短いながらも、
「社会人」とか、いろんな「会社」についての話を生徒のみんなにしてあげられるのはありがたい。
それで、一般的な社会人の生活は、
「朝から夕方まで仕事をして、夜が自由な時間」だと思うのだが、
塾の先生は、「朝起きて、そこからが自分の時間で、夕方から夜がお仕事」という、
少し変則的な生活になる。
初めての店に、平日の昼間に髪を切りに行って、
「きょうはお仕事お休みなんですかー?」と聞かれてしまう職業だ。
夕方ぐらいに、「今からみんなと授業だな~」とか思いながら商店街を歩いていると、
うきうきした表情で居酒屋に吸い込まれていくスーツ姿の人たちを目にしたりして、
「あ、この人たちは今日はもう仕事が終わってるのか!」と、
お互いの生きる時間感覚の違いに改めて驚いたりする。
それで、前回の記事で「実践派」ということを書いたけど、
午前中が自由になりやすい時間なので、最近は、自分自身の英語の時間にあてさせてもらっている。
塾の先生になって、恐かったのは、「さあ頑張れ―頑張れー」と言いながら、
年々、自分自身が受験したときの記憶自体は薄れていくわけだから(自分自身も、受験のときから既に10年ちょっとが経ってしまった)、
そうやって頑張ることがいかにハードかということを忘れて、他人だけに頑張りを強いることになりかねないことだった。
だから、こうやって自分自身が勉強をしていると、少しあの頃のことを脳みそと身体が思い出してくれて、
「ああ、そりゃ眠くなるときもあるよな」「じゃあこういう時どうしたらいいんやろ」とか、
自分自身の感覚で考えられるようになるので、とても助かる。
今度受けるTOEFL(iBT)のために、最低1日一本はライティングのエッセイを書くことにしている(1つ書くのに20~30分は絶対にかかるのでけっこうダルイのだが、もう習慣になっているので精神的には全然ツラくなくなった)。
自分としては、英語を勉強していて、TOEFLほどエキサイティングな、ゲームのようなテストは無い(例えるなら、4技能を次々に倒していく、トライアスロンのような競技だ)と思っているので、
このテストは、英語をやってきた自分に神様がプレゼントしてくれた遊びだと思って、満点目指して楽しんでやっている。
さすがに今度のテストを受け終わったら、一段落する予定だが・・・。
自分は、中1のときは「英語よ世界から消えろー」と願うぐらい嫌いで、
得意になってからは「英語の勉強タイムは息抜きの時間」だと思っていたぐらい、
「苦手・得意」の両方の気持ちを経験しているので、
「やっぱ英語おもしろいな~ずっと英語やってたいわ先生~」という子の気持ちも、
「あー英語って大変やなー」という子の気持ちも、
どちらもけっこう共感する部分がある。
ただ、みんなが「英語やってる時間は楽しいな~」となってくれれば、それがベストに決まっている。
その方が脳みそだって活性化して英語を存分に吸収してくれる気がする。
そうなるためにはちゃんと道があって、
まあこの道自体は大変な場所もけっこうある(単語覚えたり・・・最低限の文法やったり・・・)んだけど、
そこを乗り越えると、「読める!聞こえる!」とか「話せる!書ける!」っていう、
「えっ、自分ってもしかして・・・英語できるんちゃう?!」というドーパミン大放出なタイミングがやってきたりするので、
そこを目指して高1・高2の間は、しっかり力をつけてほしいなと思っている。
どうせやるなら、楽しい方がいいに決まっていいので、
まずは「楽しむことができる」ようになるところへと行けるようにサポートしてあげたい。
(自転車だって、普段は全然思い出さないだけで、快適に乗れるようになるまでの練習があったはずだ。)
まあ、勉強するだけではなくて、
世界にはもっと楽しいこともあるよー、こういう遊び方だってあるよー(心から感動するようなこと、くだらなすぎて笑ってしまうようなこと含め)っていうのも、
みんなより人生経験が少しだけ長い大人として教えてあげられるようになりたいのだが(根というか、モットーが『Enjoy! You live once!』という性格なので・・・。それに、いま頑張った先に楽しいことが待っているっていうのを見せてあげるのも、大人の役割な気はする。『将来はもっとツライことが待っているんだぞー』だけだと、ちょっと今頑張ろうっていうパワーも起きにくいだろう)、
そういう意味だと今年の自分は香港に行って、まずいお菓子をお土産に買ってきたぐらいしかしていないので、ちょっと反省だ。
・・・なんか、今年のまとめの記事みたいになってしまったが、
今年もあと1ヶ月ちょっと。みんなにとって、有意義な時間になりますように。
塾の先生っていう立場で、そのお手伝いの一部ができることはすごくありがたいことだなと改めて実感だ。よし。