関西圏の私立大学の入試ラッシュ(2/1~)も過ぎ、
いよいよ今度は国公立大学の試験がどんどん近づいてきた。
全てマークシートの共通テストと違って、
国公立は、自分で答案を書く問題がかなりある。
英語なら、
英語を日本語にする「和訳」、
その逆の「英訳」、
自分の意見を英語で書く「自由英作文」、
長文の下線部などの「説明問題」、
英文を読んだうえでの「要約問題」
などなど・・・
受験生は、とにかく手を動かして、演習につぐ演習の日々、という感じになる。
添削もどんどんしていく。
毎年、同様の大学の過去問を添削してきているから、
少し問題を見れば『あ、あの過去問だ』という感じですぐに内容が把握できることが多い。
特に和訳の問題なんかはすぐにアドバイスできるんだけど、
長文の記述問題は大変だったりする。
たとえば
「下線部(1)を80字以内で説明しなさい」とか、
「なぜ下線部(2)といえるのか、理由を60字以内で述べよ」とか、そういうやつ。
英語の記述問題ってざっくり2パターンあって、
「これ結局、下線部の直後を和訳するだけやん」っていう「実は和訳問題」と、
そして「国語みたいな本格的な記述問題」。
もちろん、みんなが苦労するのは後者だ。
そういう問題は授業でも扱うわけで、
昔は、できるだけ緻密に、解答に含めるべき要素を不足なく伝えて…
っていうような教え方をしていたんだけど、
最近は少し変えている。
本格的な記述問題の場合は、「この問題で絶対に答えに入れたい、核となる要素」で答えの骨格を作ってしまう。
例えば「AはなぜBに対して怒ったのか?」という問題なら、まずは「これは入れないと」というパーツだけで、どれぐらいの文字数になるか把握してみる:
Bが、シチューをAの目の前でおいしそうに食べ、大声で話し始めたから。 (34)
これで34字。
そして、指定文字数(or 解答欄の大きさ)に合わせて、さらに関連する要素を入れていく。
Bは、Aが空腹だと知っていながら、特別な食材で前日から煮込んだ特製シチューを目の前でおいしそうに食べ、かつ話題のドラマについて楽しげに大声で話し始めたから。 (78)
最初から後者の答案が書ければよいんだけど、試験中は、
時間が限られている(シビアな時間制限のことが多々ある)うえに、
手書きで答えを作らないといけない(→あとで1文字訂正するだけでも大変)。
そして、国公立大学の二次試験は、別に満点をとらなくても合格する(目安は得点率6割ぐらいになることが多い)から、きちんと部分点をとる、というのも大切になる。
というわけで、実際には、まず「答案に入れるべき大切な要素」を把握して、
あとは残り時間なども見ながら自分なりの答案を作っていくことになる。
授業中は、
「この完璧な答えが書ければそりゃ良いけど、
大抵の受験生は、こっち側の答案で合格しているはず」
のように、実戦的な伝え方をしたりする。
本に載ってる模範解答を見て、
「いやこんな素晴らしい英語、辞書もなく学生が試験時間内で書けるわけないやん!」
っていうこと、ないだろうか?
「素晴らしい答え」と、現実的な合格ライン越えの答え、
どちらも伝えられるとよいなと思う。
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先週の3年生の授業では、生徒の子がみんなにとお菓子を持ってきてくれた。
ありがとう~~!