この夏は、希望者参加で「夏の英文法祭り」をやっている。
全 4 daysで、昨日が "Day 1" だった。
3年生がメインの企画なんだけど、2年生からも2人参加してくれていて、
あとは昨日だけ、3年生メンバーの弟くん(三国丘・泉陽ではない高校の子)も特別参加。
初日は「時制・助動詞」が範囲だった。
いろんな学年の子で一緒に授業をするのは、普段とは違った刺激があって面白い。
(特に3年生には『後輩に負けてられん…』というプレッシャーもかかる…。)
「センター試験」の時代は、がっつり文法問題がそのまま出ていたので、授業で4択問題を解説していくみたいなことも結構あったんだけど、
「共通テスト」だとそういう問題は消失したので、特に3年生は、文法問題そのものを正面からたくさん扱う機会は無くなった。
ただ、それは「文法が不要」って意味ではもちろんなくて、長文を読み解くときにも文法は大切に決まっている。
単語が英語の「材料」だとすれば、文法は、そのパーツをどうやって料理して組み合わせていくかを決める「レシピ」みたいなものだ。
Emma likes tennis.
と
Tennis likes Emma.
では、使っている単語は同じなのに、ただ語順が違うだけで意味が全然変わってしまう。
これを
Emma liked tennis.
とすれば、「ああ、過去の話なのか… 明示されてはいないけど、今はもうあんまりテニスしてないのかなぁ…」ということだって伝わるし、
助動詞を使って
Emma may like tennis.
なら、「絶対そうとは言えないんだけど、そうかもしれんのよ」という話し手の確信度を表現することも可能だ。
(これを Emma might like tennis. と変身させて、もっと微妙なニュアンスを出すことだってできる。)
「英語の文章を読めるようになりたい」というとき、1つの大きな目標は「意味を捉えられるようになること」で、その際にいちいち文法を意識しているっていうわけではない。
日本語だって、たとえば次の2文の「は」・「が」という助詞の違いを、会話の最中に文法的に意識している人はあまりいないと思う:
「いやー、私は好きだけどね、この小説。」
「私が書いたこの小説、ぜひ多くの人に読んでほしい。」
でも、試しにこの2文で「は」「が」を入れ替えてみると、大きな違和感を覚えるだろう(試しにやってみてください)。
そう考えてみると、文法をマスターする上での最終的な目標(の1つ)って、生きるために必要不可欠なはずの「空気」のことを普段は意識しないのと同じように、文法の存在自体を特に感じなくても、自然に使いこなせるようになること。なのかもしれない。
とはいえ、そのためには練習が必要。改めて夏の4日間で文法の重要部分をしっかり頭に入れなおそう!というのが今回の英文法祭り。
大変かもしれないけど、高校時代に学ぶ英文法がマスターできていれば、大学生活でも、社会に出てからも、文法面で困るケースはかなり少なくなるはずだ。言い換えれば、高校で学ぶ英文法は、英語を実用的に使う上で必要となる英文法の大部分をカバーしている。だから、この夏でぜひ英文法の力を盤石なものにしてほしい!と思って祭りを開催しています :)
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保護者の皆様からたくさんの差し入れをいただいています。
特に夏休みは早くから教室にきて長時間勉強している子も多いので、息抜きのお供に、とてもありがたいです!
お心遣い、ありがとうございます!!