2015年2月27日金曜日

東大と京大の英語【2015】







東大の英語。

英作文は今年も「東大らしいなー」という感じ。










★下の絵に描かれた状況を簡単に説明したうえで、それについてあなたが思ったことを述べよ。
(60~80語)





ちょっと・・・遊びに近いよね、こうなってくると。

ちなみに10年前(もう10年…)、僕が受験したときのイラストはこんなのだった。







★下の絵に描かれた状況を自由に解釈し、30~40語の英語で説明せよ。






これはメチャクチャ分かりやすい。

それに比べて、最近の東大は遊んでいるような感じ。

好みは分かれるだろう。





個人的には、解いていて楽しい問題であることは間違いないから好きだけど、

英語力を正確に計測できるかっていう点ではだいぶ怪しい気がする。

まあそれも、4技能型のTOEFL等の英語試験が入試に活用されるようになったら、

こういうイラストの問題は駆逐されていってしまう可能性が高いだろうから、

「あと何年楽しめるかなー・・・」という、引退する選手を見守るファンの気持ちだ。










にしても、さっきの問題、


この絵を見て思ったことを述べよ、って・・・

何を書く?

僕が最初に思いついたのは、

「自分が抱いている自己像と、他人から思われている人物像は一致しない」

みたいな内容だったけど、

ちょっとノーマルすぎかもしれない。

もちろん、本番は、受験生は

鉛筆を走らせる前に「その内容、英語で書けるか?」っていうのを大前提で考えないといけないけど・・・。









最後の小説の問題(英語のテストで「小説」ってあんまり出てこないよね。国語ではあんなに出てくるくせに)、

あれも受験生のときはあんまり得意じゃなかったけど、今は読んでいて楽しいなと感じる。

でもこれも、そのうち消えていくのかな・・・。






ちなみに今年の英語は、記号問題は全てマークシートに変わっていた。

採点ミスも減るし、人間が採点する労力も少なくて済むからという理由だろう。

東大は、学部生の英語の期末テストとかだと普通にマークシートを使っていたから、

職員の人たちは慣れたものだと思う。










そして、京大。

こちらも、「ザ・京大」だった。





記号の問題もあったけど、やはり基本はひたすら「英訳」「和訳」だ。

ブレなさすぎて感動してしまう。この硬派な問題も好きだ。

そういう京大の英語も、数年したら無くなってしまうのか、

それとも、このまま さらに何十年と突き進み続けるのか、かなり興味がある。

(ちょっと京大は突き進みそうな気もする。)




それにしても、誰が問題を作っているんだろう・・・

大学の内部でも、

「この問題はそろそろ変革すべき」って声が、ないわけではないらしい。

とにかく注目だ。













どちらの大学の問題も、伝統とクセがあって、個人的には大好きだけど、

これが今の大学入試改革でどう変わっていくのか。 そこがポイントだと思う。

今年は、どちらも、例年通りの流れを汲んだ問題だったように感じた。
 
また来年の問題も楽しみだ。





そして、再来年は・・・いま高1のみんなが受験だ。

そのときは「楽しみ」なんて言っていられないかもな・・・

でも、みんなが試験中に「楽しい」って言えるぐらいの実力をつけられるようにしてあげたいなと思う。